#55(案内)江 欣樺 氏(京都大学大学院 農学研究科地域環境学科)「91年生まれ、台湾人」

満席になりました。

2019年4月19日
テーマ「91年生まれ、台湾人」

「第55回 但馬コネクション」のご案内

4月は、江 欣樺 氏(現在、京都大学大学院 農学研究科地域環境学科 専攻)をお迎えし「91年生まれ、台湾人」というテーマでセッションを進めて参ります。

台湾・台北市出身の江欣樺(チャン・シンホア)さんは、国立台湾大学農学部にて、農林水産業や観光業における生産者と消費者、地域をマーケティングやマスコミなどで繋げる手法を専攻。さらに現在は、京都大学大学院にて農村地域と都市、地方と国家の関係を研究しています。

ご縁は、江さんが学生時代に海外実習で豊岡を訪問した時に始まる。目的は、台湾北部の茶産地、坪林(ピンリン)地区の再生復興活動のために、コウノトリ野生復帰と環境保全を学ぶこと。坪林は、絶滅危惧種のヤマムスメドリが生息し、その保護と茶農家の復活を目指している。その後、「第5回コウノトリ未来・国際かいぎ」(2014年)出演のため再び来訪。

私たちにとって、台湾は経済、観光でとても身近な存在です。まずは、台湾の歴史や文化、観光名所(地形、グルメなど)を紹介していただきます。次に、テーマにあるように、台湾の若者世代が何を考え、どのような未来を描いているのか、その台湾の最新事情を語っていただきます。

台湾をもっと知り、さらに関心を高め、人と人の友情・交流が活発になることを期待しています。グローバルな視点で、日本と台湾が共通に持つ地方の課題など、広く意見交換しませんか。

たくさんの方のご参加をお待ちしています。

日 時: 2019年4月19日(金) 19:00~22:00 (受付開始18:30)
場 所: ドーモ・キニャーナ(豊岡市日高町江原)
ゲスト: 江 欣樺 氏(京都大学大学院 農学研究科地域環境学科 専攻)
テーマ: 「91年生まれ、台湾人」
参加費: 3,000円
※ 講演後、立食交流会があります。
※ 参加申込は、info@tajimaconnection.com までメールでお知らせ下さい。
※ 参加希望の方のみご連絡ください。(不参加のご連絡は不要です)
(先着40名様) (「満席」のお知らせはe-mail、HPでお知らせします)

#54(案内)吹田バーバラ氏(甲南大学ドイツ語講師・アイヌ文化研究者)「アイヌ文化に惹かれて」

2019年3月15日
テーマ「アイヌ文化に惹かれて」

 

「第54回 但馬コネクション」のご案内

3月は神戸より、吹田バーバラ 氏(甲南大学ドイツ語講師・アイヌ文化研究者)をお迎えし「アイヌ文化に惹かれて」というテーマでセッションを進めて参ります。

ドイツ出身のバーバラさんは、東京にて子育てが一段落し、以前から暖めていた文化人類学の勉強を再開。武蔵野美術大学の関野吉晴教授(注1)の授業をとり、学び始めました。

もともと少数民族の文化に興味のあったバーバラさんはアイヌ文化と出会い、その習慣、民話、踊り、道具、織物、衣装、料理などに惹かれ研究を進めていきました。

北海道に家を購入して訪問を重ね、長期間滞在してアイヌの人たちと交流。その体験に基づいたお話を聴きます。

セッションでは、アイヌ文化に関連するコレクションや映像も登場。知っているようで知らないアイヌの歴史、生活の知恵、自然との共生などについて学びませんか。

たくさんの方のご参加をお待ちしています。

(注1)
関野吉晴氏は、探検家・人類学者・外科医。1993年〜2002年までの10年をかけて人類誕生から拡散の足跡を、南米チリからアフリカのタンザニアまで逆ルートで遡って行く旅「グレートジャーニー」を敢行。1999年に植村直己冒険賞を受賞。

日 時: 2019年3月15日(金) 19:00~22:00 (受付開始18:30)
場 所: ドーモ・キニャーナ(豊岡市日高町江原)
ゲスト: 吹田バーバラ 氏(甲南大学ドイツ語講師・アイヌ文化研究者)
テーマ: 「アイヌ文化に惹かれて」
参加費: 3,000円
※ 講演後、立食交流会があります。
※ 参加申込は、info@tajimaconnection.com までメールでお知らせ下さい。※ 参加希望の方のみご連絡ください。(不参加のご連絡は不要です)
(先着40名様) (「満席」のお知らせはe-mail、HPでお知らせします)

2019年のセッション

1月、2月は、冬休みとさせていただいています。

次回の但馬コネクションは

2019年3月15日(金) 19:00〜

次回のご案内(ゲスト・テーマ)は、
2月末ごろにこのサイトにてお知らせの予定です。
(会員様には、メールにてご連絡します)

会員数は現在329名。
(現会員のご推薦により会員登録をさせていただきます)

過去の記録(No.1〜No.45)は、
セッション記録(旧・但馬コネクションの記録・報告ページ)
をご覧ください。

No.46(2018年3月)以降は、現・但馬コネクション(このサイト「セッション記録」)にてご覧いただけます。

今年も但馬コネクションで出会い、学び、語り合いがより実りあるものになることを楽しみにしています。

本年もよろしくお願いします。

#53(案内)上治丈太郎 氏(公益財団法人 東京オリンピック・パラリンピック競技 大会組織委員会 参与)「オリンピックをもっと深く」

2018年12月21日
テーマ「オリンピックをもっと深く」

「第53回 但馬コネクション」のご案内

12月は、上治丈太郎氏(公益財団法人 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会 参与)をお迎えし「オリンピックをもっと深く」というテーマでセッションを進めて参ります。

上治氏は、香美町香住のご出身、県立豊岡実業高校を卒業後、美津濃株式会社に入社。ミズノ海外進出の最前線に立ち、多くの世界のトップアスリートたちと交流。1988年のソウル・オリンピックでは、陸上のカール・ルイス、フローレンス・ジョイナー(女子100m金メダリスト)らとの契約に成功。

その後、F1レーサーのアイルトン・セナのサポート、ハンマー投げの室伏広治選手やサッカー日本代表の本田圭佑選手らとの信頼関係は深い。キラ星のような世界のトップアスリートとのエピソードを交えながらお話をお聴きします。

ミズノでは、平社員から常務、専務、副社長、相談役として、深くスポーツビジネスに関わってこられた上治氏。その生い立ちから世界のミズノへ躍進した原動力としての経験談、さらに、2年後に迫った東京オリンピックの 注目競技は? 注目選手は?「ズバリ2020年東京オリンピックここに注目!」を語っていただきます。

たくさんの方のご参加をお待ちしております。

上治丈太郎氏プロフィール
1947年(昭和22年)香美町生まれ。豊岡実業高校卒。ミズノ時代は1988年ソウル五輪の統括リーダー以来夏冬合わせ14回ミズノのオリンピック統括リーダーを務める。現在、公益財団法人 東京オリンピック・パラリンピック競技組織委員会 参与。他に、JOC国際人養成アカデミースクールマスター、スポーツ庁審議委員など多数の公職。

日 時: 2018年12月21日(金) 19:00~22:00 (受付開始18:30)
場 所: ドーモ・キニャーナ(豊岡市日高町江原)
ゲスト: 上治丈太郎 氏(公財)東京オリンピック・パラリンピック競技大会組          織委員会 参与
テーマ: 「オリンピックをもっと深く」
参加費: 3,000円
※ 講演後、立食交流会があります。
※ 参加申込は、info@tajimaconnection.com までメールでお知らせ下さい。
※ 参加希望の方のみご連絡ください。(不参加のご連絡は不要です)
(先着40名様) (「満席」のお知らせはe-mail、HPでお知らせします)

#52(案内)上田尚志 氏(コウノトリ市民研究所 代表)「虫屋から見た但馬の自然」

2018年11月16日
テーマ「虫屋から見た但馬の自然」

「第52回 但馬コネクション」のご案内

11月は、上田尚志氏(コウノトリ市民研究所 代表)をお迎えして「虫屋から見た但馬の自然」というテーマでセッションを進めて参ります。

コウノトリ野生復帰から13年、現在約150羽のコウノトリが野外で生息し、その行動範囲を広げている。兵庫県や豊岡市、学者や農家の人達が一体となって取組んだ成果です。

しかし、その下地には「コウノトリ市民研究所」の人たちの地道な活動があることを忘れてはなりません。自然観察会や子供たちとのビオトープ作り、自然環境への関心を高める活動を継続されています。設立から20年を迎えたその活動と但馬の自然について語っていただきます。

上田氏の専門分野は昆虫。環境変化に疎い昆虫の観察は、わずかな自然環境の変化をそのまま映し出す。昆虫から見た但馬の自然とは、一体どんな自然なんでしょう。

上田氏曰く
「どんな自然かを決定するのは人間活動だ」
「花が綺麗なのは虫を呼ぶため」(種の存続)
「森には目立つ白い花、陽当たりには黄、秋は紫、椿は赤い花で鳥にアピール」

昆虫たちの営みを知り、私たちの生活が自然とどのように繋がっているのか、一緒に学び、意見交換しませんか。たくさんの方の参加をお待ちしております。

日 時: 2018年11月16日(金) 19:00~22:00 (受付開始18:30)
場 所: ドーモ・キニャーナ(豊岡市日高町江原)
ゲスト: 上田尚志 氏(コウノトリ市民研究所 代表)
テーマ: 「虫屋から見た但馬の自然」
参加費: 3,000円
※ 講演後、立食交流会があります。
※ 参加申込は、info@tajimaconnection.com までメールでお知らせ下さい。
※ 参加希望の方のみご連絡ください。(不参加のご連絡は不要です)
(先着40名様) (「満席」のお知らせはe-mail、HPでお知らせします)

#51(案内) 沢村信一 氏(元・伊藤園中央研究所)「お茶の話」

2018年10月19日
テーマ「お茶の話」

第51回 但馬コネクション」のご案内

10月は、静岡より沢村信一氏(元・伊藤園中央研究所)をお迎えして「お茶の話」というテーマでセッションを進めて参ります。

私たちにとって、普段当たり前に飲んでいるお茶ですが、お茶についてどんなことをご存知でしょうか。お茶そのものについては、あまり考えたことがないのではないでしょうか。
今回は沢村氏に、日本のお茶文化についてお話を伺います。

日本人は、いつ頃から、どんなお茶を、どのように飲んで来たのでしょうか?

中世、近世、近代、現代におけるお茶の流れはどんなものか。
お茶といえば、緑茶、紅茶、烏龍茶、抹茶、麦茶、ハーブティなどがあります。
そこで、茶の木の種類、茶葉、栽培、製法、飲用法など、さらに中国と日本の違いについても学びます。

お茶について一歩踏み込んで、知り、楽しんでみませんか。
たくさんの方の参加をお待ちしております。

沢村信一氏プロフィール
1953年、洲本市生まれ。信州大学大学院修了後、企業で医薬品の基礎研究。1996年に(株)伊藤園入社、お茶の分析などに従事。その他、食品微生物、抹茶の物性研究、中世の茶生産、茶臼や茶筅の調査研究。

日 時: 2018年10月19日(金) 19:00~22:00 (受付開始18:30)
場 所: ドーモ・キニャーナ(豊岡市日高町江原)
ゲスト: 沢村信一 氏(元・伊藤園中央研究所)
テーマ: 「お茶の話」
参加費: 3,000円
※ 講演後、立食交流会があります。
※ 参加申込は、info@tajimaconnection.com までメールでお知らせ下さい。
※ 参加希望の方のみご連絡ください。(不参加のご連絡は不要です)
(先着40名様) (「満席」のお知らせはe-mail、HPでお知らせします)

#50 (記録)「人の気持・土地の気持」冨田玲子(象設計集団)

2018年9月21日
テーマ:「人の気持・土地の気持」
ゲスト: 冨田玲子(建築家・象設計集団)

記念すべき50回目のゲストは、但馬コネクションの会場「ドーモ・キニャーナ」を設計された象設計集団の富田玲子さんです。
(一部、司会者とのやりとりをまとめています)

■富田さんのこと
1938年生まれ。父は戦争で亡くなり、母は日本初の女性大使としてデンマーク大使を務めました。主に育ててもらったのは祖母ですが、麻雀大好きで毎日出かけている変わった祖母でした。母もよく遊びよく働く人でした。講演では「Girls be ambitious and patient」と言っていました。

東京教育大付属高校から東大理科2類に進学。理2は理学部か農学部が普通の進路でしたが工学部に行くルートがたまたまあったので、なんだか面白そうだと思って理1へ。東京大学工学部建築学科を経て、日本で初めての女性東大卒の建築家になりました。

大学院は丹下健三先生のゼミで、代々木総合競技場を手掛けるときにお手伝いさせていただきました。学生も1案ずつ出せたので、油粘土でステゴザウルスのデザインを作りました。その後、早稲田大学の吉阪隆正先生の研究室に移りました。

注)丹下健三は、新旧都庁舎、オリンピック競技場、広島平和記念館、目白カテドラルを手掛けた日本を代表する有名建築家。吉阪隆正の代表作は八王子大学セミナーハウス。世界の風土を研究してその土地になじむ建物をつくることで知られています。

そこで出会った仲間と象設計集団を作りました。Tomita、Higuchi、Otakeの3人の頭文字を取ってTHOとしたのですが、言いにくいので動物の象になりました。1971年に始まったので、あと3年で50年になります。共同設計を旨としています。

「心地良いくらしの場」をつくりたいとの思いで始めましたが、振り返ってみると確かにそうだったと思います。

■人の気持ちに合うこと
人は五感がのびのび働くときに気持ちが良いと感じます。また、そこに「居場所」があることも大切です。ワクワクしない「枠枠建築」や、自分がどこにいるかわからない不愉快な場所、墓石群のような建築は人を気持ち良くさせません。オノマトペで気持ちの良さを分解してみましょう。

こっそり すっぽり ぬくぬく

人間と空間の親密な関係を表します。
体に合う自分の場所やスケールの多様性といったことも大切です。埼玉県の笠原小学校は、活動にちょうど良いスケールを意識し、板、畳、布など、足触り、手触り、尻ざわりが気持ちの良い材質を使っています。

ぺたぺた ひたひた ふわふわ つるつる ざらざら どろどろ

地球がふくらむ、穴ぐら願望もあります。

もっこり こんもり にょきにょき

風と光が通り抜ける。

うちはうち、そとはうち。

きらきら すけすけ そよそよ ゆるゆる あいまいもこ

名護市庁舎は、中と外がなんとなくつながっていて、うちでもない外でもない場所になっています。日本の縁側も半屋外のあいまいもこな空間です。

広い世界の中にどうやって小さな建物を入れていくかという視点もあります。

ぐにゃぐにゃ うね~うね~

と、山や川に呼応したい。

だん だん だん!

いろいろな高さにあるくらしの場。各階それぞれに部屋があってそれぞれの庭がある建物もあります。ドーモキニャーナも周囲と同じようにだんだんに作りました。

なぞなぞ なつかし~い くすくす うふうふ

土地の記憶、思い出、連想、冗談も取り入れます。

■土地の気持ちに合うこと。
ここにしかない、作ったのではない、その場所から生まれたのだと思える建築に。
名護市庁舎、世田谷用賀プロムナード、宮代町進修館と笠原小学校、台湾の宜蘭縣庁舎などの写真を見ながら解説をうかがいました。

■ドーモ・キニャーナができたプロセス
ドーモ・キニャーナも同じように「心地よいくらしの場」として、人の気持ちや土地の気持ちに合うように設計しました。地勢を読むところから始まった図面づくり。そこからこのホールのアイデアも生まれました。何十枚もの図面を引き、模型もたくさん作って日差しなど検討しました。どんどん新しいアイデアが生まれ、図面づくりだけで2年かかりました。玄関に大きなケヤキがあります。ハンガー(木)で食べさせてもらっている家ということで、木を植えることは最初から決まっていました。斬新なデザインですが、昔の家の窓や壁など懐かしいものも処々リサイクルして使われています。

 

但馬コネクションもこの空間があってこそ。第2部ではもうすぐお誕生日を迎えられる富田さんのお祝いサプライズも交えつつ、この空間をつくりだしてくれた富田さんに感謝の意を新たにしました。

#50(案内)富田玲子 氏(建築家・象設計集団)「人の気持・土地の気持」

2018年9月21日
テーマ「人の気持・土地の気持」

「第50回 但馬コネクション」のご案内

9月は、富田玲子氏(建築家・象設計集団)をお迎えして「人の気持・土地の気持」というテーマでセッションを進めて参ります。

富田玲子氏はドーモ・キニャーナの建築設計をして頂いた「象設計集団」の創設メンバー。

「但馬コネクション」を始めるきっかけは、会場となる「ドーモ・キニャーナ築20週年パーティ」(2012年10月)での富田玲子氏のプレゼンでした。建築家、地元の職人、但馬内外の友人、知人など多くの人たちが一同に介して、再会を喜び、たくさんの新たな出会いが生まれました。

今回は但馬コネクションの第50回記念として、ご当人の富田玲子さんに登場していただきます。

象設計集団の「7つの原則」。
「場所」「住居とは?」「多様性」「五感に訴える」「自然を楽しむ」「あいまいもこ」「自力建設」
これらのキーワードの意味するものは何か。

住宅、小学校、美術館、公民館、老人ホーム、遊歩道、温泉施設など、地域に根ざした多様な空間を生み出し続ける富田氏の、建築に対する思想、建築設計のプロセスを語っていただきます。

人の気持ち、土地の気持ちを込めた空間とは何か?
地域に根ざした建築とは何か?

一緒に、考えてみませんか?
たくさんの方の参加をお待ちしております。

                記
日 時: 2018年9月21日(金) 19:00~22:00 (受付開始18:30)
場 所: ドーモ・キニャーナ(豊岡市日高町江原)
ゲスト: 富田玲子 氏(建築家・象設計集団)
テーマ: 「人の気持・土地の気持」
参加費: 3,000円
※ 講演後、立食交流会があります。
※ 参加申込は、info@tajimaconnection.com までメールでお知らせ下さい。
※ 参加希望の方のみご連絡ください。(不参加のご連絡は不要です)
(先着40名様) (「満席」のお知らせはe-mail、HPでお知らせします)

#49(記録)「ローカル&グローバルの可能性」中貝宗治 氏(豊岡市長)

2018年6月15日
テーマ:「ローカル&グローバルの可能性」
ゲスト: 中貝宗治(豊岡市長)

「地方創生」は人口減少対策です。豊岡市の人口は82,250人ですが、このまま何もしなければ30%減ってしまいます。この量の破壊力は無視できません。目標を設定すること、そして減ってもなおも元気な街をという二段構えが地方創生です。

有配偶女性数100人あたりの出生数は22%増えています。1組の夫婦が持つ子供の数は増えているのに子供の数が減る。これは、女性の数が減っている、しかも未婚率も増えていることが原因です。高校卒業時に8割が外に出ますが、10代で失われた人口の40%しか帰ってきません。しかも未婚率も増えている。この繰り返しで人口減少が起きています。

なぜこれほどまでに帰ってこないのか。社会的・経済的・文化的に「貧しい地方」と「豊かな都市」という強烈なイメージがあります。地方は貧しくてつまんない。閉鎖的でチャンスも出番もないと。男性は半分帰ってきていますが、女性は落ちています。豊岡は若い女性に選ばれていないことが数字で見て取れます。「若い女性に好まれない自治体は滅びる」と平田オリザさんも言っています。

町が女性に期待していませんでした。期待をされていないところに帰っては来ません。ちゃんと期待をしているという町をつくっていかないといけません。
また、地方に暮らすことの価値そのものが選ばれていない。つまり、やるべきことは「地方で暮らす価値」の創造です。これが、地方創生の「創生」に込められた意味です。

豊岡市の旗印は、「小さな世界都市 ~Local and Global City~」。人口規模は小さくても世界の人々から尊敬され、尊重される町という意味です。このような町はヨーロッパにはいくらでもあります。グローバル化の進展で世界中が急速に同じ顔になりつつあるということは、「固有なもの」が輝くチャンスです。また、世界が急速に小さくなっています。つまり、小さな町でも直接世界とコンタクトを取ることができる。このような中で、世界に通用する「ローカル」を磨く必要があります。

「小さな世界都市」は人口減少対策の柱だけではありません。豊岡市は、12年かけて豊岡を小さな世界都市にするための基本構想を策定しました。人口減少、グローバル化、AIの台頭などの荒波を乗り切る旗印が「小さな世界都市」です。6つの推進力でもって小さな世界都市を目指します。

受け継いできた大切なものを守り育てて受け継ぐ
城崎は、大半が明治以降に作られた町ながら江戸時代の街並みを復活させ、少しでも昔の雰囲気を取り戻すことを地道にやってきました。1925年、北但大震災に見舞われた城崎の復興コンセプトは、当時としては最先端の防災対策と「元に戻す」ことでした。木造3階建ての旅館街を復活し、1970年には暴力団を排除。若い女性が来る下地ができ、城崎の繁栄の基礎となりました。浴衣を着て夜女性が歩ける町を必死に守ってきたのです。ただ守るだけでなく、城崎の魅力をもっと強める努力もしてきました。「共存共栄」のかけ声のもと、町全体でもてなしをすることが徹底されてきました。
外国人宿泊客はこの6年間で40倍になりました。日本平均に比べて豪州・北米・ヨーロッパからのお客さんが多い。彼らは日本の文化に触れたくてわざわざ来ているのです。閑散期をインバウンドで埋め、通年雇用の創出につなげていて、若者の魅力的な雇用の場を創出しています。観光消費額は12.2億円。一億円企業が12個あるのと同じです。

2009年6月に副市長を公募しました。求める副市長像は「優れたコーチ」です。市役所の弱い点であった「コスト意識」「戦略性」「世の中の変化に敏感に反応する感度」をカバーする人材を求め、1371人の応募者のなかから真野毅氏を採用しました。
インバウンドには可能性があるが、豊岡市役所にはインバウンド人材がいませんでした。2012年11月、楽天トラベルに人材派遣の打診し快諾を得ました。2013年4月から環境経済部に大交流課を設置し、佐藤暢佑、サマンサ・バロウというインバウンドチームができました。

企業にも職員を派遣しています。日立製作所や楽天、JTB西日本、日本リファイン、三井物産などとも人事交流があります。佐藤君は、豊岡市役所には人々と結びつく能力があると言ってくれました。能力を持っている人や組織と積極的に結びついていく必要があります。

芸術文化を創造し発信
昨年10年を迎えた永楽館歌舞伎。座頭を務める片岡愛之助さんとは絆も深くなり、コウノトリ米の宣伝もしていただいています。
兵庫県が持っていた城崎大会議館を、パフォーミングアーツに特化したアーティストインレジデンス、城崎国際アートセンターとしてオープンしました。地方創生の戦略拠点として市役所が責任を持とうということで市の直営にしています。芸術監督は平田オリザさんです。世界の一流アーティストから続々と応募があり、これまでに25か国94の団体が利用してきました。来年分も8か国16団体から応募があります。ここに来られたアーティストには必ず辞令を渡しています。「観光大使」です。
その平田オリザさんですが、ブログでこんなことを発表されました。1) (主宰する)青年団の本社機能を豊岡に移転する。2) 倉庫は江原に置く。3) ほとんどの稽古は豊岡で行う。4) 平田オリザさんが豊岡に移住する。5) 2022年をめどに、豊岡で世界的演劇祭の開催を目指すという驚くべき内容です。来年の終わりごろになるかもしれませんが、すぐそこの豊岡市商工会館が小劇場に変わります。

コウノトリも住める「豊かな」環境の再生
コウノトリは現在、飼育ゲージに100羽、野外に104羽生息しています。まだ野生復帰の道筋が何もなかった1991年8月、故増井光子さん(元コウノトリの郷公園園長)と話をすると、「できます。世界的価値があります。」と即座に答えてくれました。1994年にはロシアを旅してきました。コウノトリだけでなく、生息する環境を見なければいけないと思ったからです。シベリアの広大な大自然にコウノトリは3000羽しかいません。シベリアはとてつもなく広く、しかし浅い自然。日本は狭いけれど深い自然だと思いました。
ドイツ・リューシュタットにも行ってみました。なぜここにコウノトリがいるのか尋ねると、「それはアルザスの人々がコウノトリを大切にしたからです。コウノトリに対する愛情こそがすべてです」という答えが返ってきました。自然環境だけでなく文化環境も大切なのだと知りました。

環境と経済が共鳴する地域
野生復帰事業を成功させるために経済を味方につけようと策定したのが、環境を良くする取り組みと経済活動が刺激し合いながら高まっていく「環境経済戦略」です。
豊岡市の環境経済事業には、利益を追求する事業により環境が改善される事業(農業を除く)65事業が認定されています。売り上げ規模は69億円です。

農業も、環境創造型農業への取り組みを進めています。コウノトリ育むお米の最大の消費地は、沖縄。綾町有機農業大会やシンポジウムで出会った沖縄最大の流通事業者、サンエーの社長によって販売が開始されました。
2012年に参加した日本食レストランエキスポでは、ニューヨークの「ブラッシュストローク」という日本食レストランに繋いでくれる人がいて、コウノトリ米の発注をいただきました。そのほか、香港、ドバイ、シンガポール、オーストラリアにも輸出されています。コウノトリの取り組みに共感した人が売り込んでくれた結果です。

コウノトリ野生復帰の原動力は、「共感の連鎖」と「そそのかしのバトンリレー」です。ジャーナリストのアラン・ワイズマンは、著書『滅亡へのカウントダウン』のなかでコウノトリの野生復帰の取り組みを紹介し、「本書のなかで最も希望の持てる物語である」と語っています。この物語を聞きたいと、市長や職員が世界各国に招かれています。

今年の8月にイギリスで開かれるバードフェア2018にも出展することになりました。ラン・レヴィ・ヤマモリさん制作のドキュメンタリー『KOUNOTORI』をバードフェアの会長が鑑賞され、世界に紹介したいと出展を打診してこられたのがきっかけでした。まさに共感の連鎖です。
松島興治郎さんは、「昔は川の水より魚の方が多かった」とおっしゃっていました。この世界を取り戻すのが次の目標です。コウノトリの生息地としてのポテンシャルを地図に落とした生息適地マップを作りました。これからは、ポテンシャルBランク、つまり中程度のエリアに力を注いでいきます。

内発型の産業構造/多様性を受け入れるリベラルなまち
企業も豊岡から世界に羽ばたいています。
多様性を受け入れるリベラルなまち、これはまだまだこれからです。今は、障害者と健常者、お互いに慣れる訓練をしているところです。
OTON GLASSという眼鏡があります。読める喜びを目の見えない人にというコンセプトで開発された、文字を読み上げてくれる眼鏡です。豊岡市は日本で初めて制度化し、視覚障害1級、2級の方に提供することにしました。

小さな世界都市の市民を育てる
ふるさと教育、英語教育、演劇によるコミュニケーション能力の向上を三つの柱とする「ローカル&グローバル・コミュニケーション教育」に取り組んでいます。この子どもたちが小さな世界都市を支えていきます。
総合高校でも高校版ローカル&グローバル教育に取り組み、県立専門職大学の誘致も進めています。これは観光マネジメントと文化マネジメントを学べる大学で、2021年度開校を目標にしています。

Localを突き詰めた先にGlobalがあると信じています。

#49(案内)中貝宗治 氏(豊岡市長)「ローカル&グローバルの可能性」

2018年6月15日
テーマ「ローカル&グローバルの可能性」

「第49回但馬コネクション」のご案内
6月は、中貝宗治 氏(豊岡市長)をお迎えして「ローカル&グローバルの可能性」というテーマでセッションを進めて参ります。
豊岡市は、「コウノトリの野生復帰」をシンボルとし、豊かな自然環境の再発見、創造を推進してきました。「環境」と「経済」という一見、相対立するものを、協調、融合させることで逆に成長エンジンとして機能させ、特に農業や観光に大きな成果を生んでいます。
一方で、豊岡市が持つ歴史や産業、文化資源を掘り起こし、市民の地域への愛着、誇りを醸成する「小さな世界都市 豊岡」構想を展開。特に「アートの豊岡」への動きは注目です。
子ども達への演劇をと取り入れたコミュニケーション教育、本物と出会う音楽鑑賞など。
2001年に旧・豊岡市長就任以来、多くの人と出会い、様々な場所を訪問し、対談・講演などの任務を遂行されています。その経験を通して、どのように自身が変化し成長してきたのか、今後の施策にどのように反映していくのか、体験談を交えながらお聴きします。
中貝氏の内面と進化のプロセスに迫りたいと思います。
ローカルとは何か、グローバルとは何か。
その未来はどんなものか、一緒に意見交換しませんか。
たくさんの方の参加をお待ちしております。
日 時: 2018年6月15日(金) 19:00~22:00 (受付開始18:30)
場 所: ドーモ・キニャーナ(豊岡市日高町江原)
ゲスト: 中貝宗治 氏(豊岡市長)
テーマ: 「ローカル&グローバルの可能性」
参加費: 3,000円
※ 講演後、立食交流会があります。
※ 参加申込は、info@tajimaconnection.com までメールでお知らせ下さい。
※ 参加希望の方のみご連絡ください。(不参加のご連絡は不要です)
(先着40名様) (「満席」のお知らせはe-mail、HPでお知らせします)